下肢静脈瘤の原因は?予防のポイントも合わせて解説します!
下肢静脈瘤は主に太ももやふくらはぎの血管が浮き出る病気です。今回は、下肢静脈瘤の原因や予防のポイントについて解説します。
目次
- ○ 下肢静脈瘤とは
- ・下肢静脈瘤の症状
- ・下肢静脈瘤の診断方法
- ○ 下肢静脈瘤が起こる原因
- ・遺伝
- ・立ち仕事
- ・妊娠・出産を経験
- ・肥満
- ○ 自分でできる予防方法
- ・マッサージ
- ・適度な運動
- ・バランスの良い食生活
- ・締め付けのない服装
- ・弾性ストッキングの着用
- ○ できることから始め下肢静脈瘤を予防しよう
下肢静脈瘤とは
下肢静脈瘤の症状
下肢静脈瘤は、静脈についている血液逆流防止のための弁がこわれ、血液が逆流することにより起こります。皮膚がデコボコするのが目立つほか、足のつり、就寝時のこむらがえり、浮腫みやだるさ、重さなどを感じることがあります。重症化すると色素沈着や皮膚硬結、血栓性静脈炎などへと悪化することもあります。
下肢静脈瘤の診断方法
病院では、ドプラ聴診器で血流を診察するほか、超音波検査や脈波検査などで診断されます。また、重症の場合はCT検査やMRI検査などによる精密な検査が行われることもあります。
下肢静脈瘤が起こる原因
遺伝
下肢静脈瘤が起こる原因は色々ありますが、遺伝の影響もあります。静脈の分枝や弁の強さは遺伝しやすいためです。血の繋がった家族の中にこの病気の人がいれば、一度ご自身の下肢を見てみましょう。
立ち仕事
立ち仕事は足の静脈に負担がかかるため、下肢静脈瘤の原因となります。美容師や販売員、看護師などは下肢静脈瘤になりやすい仕事と言えるでしょう。また、調理師や警備員などの立ち仕事に従事する方も、下肢静脈瘤になるリスクが高くなります。
妊娠・出産を経験
妊娠や出産は人生において幸せなライフイベントですが、下肢静脈瘤を引き起こす原因にもなります。妊娠するとホルモンの影響により静脈が柔らかくなり、血液の逆流防止弁がうまく働かなくなるため、下肢静脈瘤を引き起こしやすい状態になるのです。一般的に、妊娠・出産の経験が多いほど、下肢静脈瘤を発症する確率は高くなります。ただし、妊娠中に発症した下肢静脈瘤は、出産後3ヶ月もすると自然に治ることがほとんどです。
肥満
肥満によって腹部の静脈還流が悪く、運動不足による足のふくらはぎの筋ポンプ作用が低下し、下肢静脈瘤を発症しやすくなります。
自分でできる予防方法
マッサージ
下肢静脈瘤を予防するには、血液の流れをスムーズにすることが大切です。ふくらはぎから心臓へ向かって優しくマッサージするだけでも、血流を改善して下肢静脈瘤予防につながるでしょう。特に、お風呂あがりなど体が温かい時に行うと効果的です。
適度な運動
適度な運動は、血液の流れを良くするだけでなく筋力アップにもつながります。スムーズな血液の流れとふくらはぎの筋力アップで、静脈還流の滞りを改善して下肢静脈瘤予防ができます。激しい運動をする必要はなく、ウォーキングやストレッチなどの簡単な運動でOKです。立ちっぱなしだけでなく座りっぱなしも良くないので、事務職の人は仕事の合間にストレッチをするのも有効です。
バランスの良い食生活
下肢静脈瘤の予防として、肥満体型にならないように食生活に気をつけることも大事です。塩分や油分の過剰摂取は避け、バランスの良い献立を考えて3食きちんと食べるのがベストです。
締め付けのない服装
身体を締め付ける服装は、血液の流れを滞らせてしまいます。下肢静脈瘤を予防するためには、締め付けの少ない服装にするのが良いでしょう。
弾性ストッキングの着用
弾性ストッキングは、ふくらはぎから太ももに向い段階的に圧力をかけることで血液の流れをスムーズにしてくれます。ハイソックスタイプやストッキングタイプ、パンストタイプなど色々な形状があります。
できることから始め下肢静脈瘤を予防しよう
下肢静脈瘤は遺伝的なものもあるので、発症が避けられないこともあります。しかし、自分でできる予防策は簡単なことばかりなので、できることから始めてみると良いでしょう。また、下肢静脈瘤は必ずしも症状を伴うばかりではありません。血管が膨らむなどの異変を感じたら、病院で診察してもらうのが賢明です。